長年、看護師として働きながら、自分の本当の役割は何だろう、自分はどんなふうに一生を終えたいんだろう・・・・・、私たちはずっと考えていました。もしかしたら、一番大切な人とひなたぼっこをしながら最期を過ごしたい。そんなささやかなことかもしれない・・・・。私たちは病院をあとにして、自分の役割を求めて歩み始めました。ひなたの家には、そんな私たち二人が一つ屋根の下に住んでいます。やわらかな陽光が差し込み、風が通り抜け、自然のざわめきが聞こえる家で、家族と私たちが見守るなか、最期までこころ穏やかに生きることができる家。どれだけ重篤な状態にある人でも、ふつうの家の暮らしの中に迎えたい。たとえ身体が動かなくても、言葉は出せなくても、家族とともにここで、やさしい時間を過ごしていただきたいと願っています。